2014年東工大編入受験記録

はじめに

この記事は東京工業大学平成27年度学部編入学試験についての受験記です。受験勉強中、こういった受験記には本当に助けられたので、来年以降の受験生の助けになればいいなあという感じで書きました。

ただし、僕の受験勉強は決して良いものでは無かったので、あまり真似をせずに反面教師にしてください。

スペック

 とりあえず受験時の自分のスペック(成績とか部活とか)を。

  • 席次 1位

  • TOEIC 735点(4年生の1月ぐらいに受験)

  • 好きな教科 数学、プログラミング

  • 苦手な教科 機械系の科目(製図、材料学、etc)

受験科目

東工大の受験科目は

  • 数学
  • 物理
  • 化学
  • 英語

の4つ+面接です。2日間に渡ってあります。

化学があるのが非化学系の人間にとっては辛いですね。

東工大では全学科で同じ試験問題を解きます。

また、一説によると、工学部の合格のボーダーは平均6割だそうです

 

では、それぞれの科目について説明します。

数学は、微分積分(1変数、多変数)、微分方程式線形代数行列式、ランク、固有値、対角化)からの4問構成です。応用数学、ベクトル解析、確率統計などからは出題されていないようです。

また、平成20年度ぐらいまでは線形代数として、ベクトル空間が出題されることがありましたが、それ以降は出ていないようです。ただ突然復活することも考えられるので一応勉強しておいたほうが良いと思います。

試験時間は120分です。

 

物理は、力学、電磁気、{熱力学 or 波動}の3問構成です。波動よりも熱力学のほうが多く出題されているようですが、どちらも勉強しておいたほうが無難でしょう。

試験時間は90分です。

 

化学は、物理化学、無機化学、有機化学、各2問の6問構成です。大学レベルの問題が出題されるので、僕のような非化学系の人間が1,2年生の頃に習った化学の知識では到底太刀打ちできません。大学向けの参考書などを使って勉強する必要があります。

試験時間は90分です。

 

英語は、長文が2つです。25年度から試験時間が90分になり、速読力を求められるようになったそうです。26年度にはA4用紙4枚分の長文が出題されたらしいですが、今年はA4用紙2枚分ぐらいでした。流石にやり過ぎたと思ったのでしょうか。

また語彙もかなり難しいので点数をとるにはかなり対策をしなければならないでしょう。

問題の内容は和訳、英訳、並べ替え、選択問題、T/F、英作文です。

勉強

作戦

試験は数学と物理で満点近く取って化学と英語をそれなりに、という作戦で臨みました。

勉強の作戦としては、物理は苦手な感じがしていたので重点的に勉強して、化学は過去問をひたすら、数学は割と得意だったので忘れない程度に問題を解いて、英語は語彙を増やす、と言った感じでした。

勉強を始めてから受験までの大まかな流れ

4年11月~5年3月

僕が編入の勉強を始めたのは11月のはじめぐらいだったと思います。11月から12月まではあまりモチベーションも高くなく、1日1,2時間しか勉強してませんでした。数学と化学の基礎固めをしていました。また、通学時間とかを使って英単語を勉強し始めました。

冬休みは1日4~6時間ぐらい勉強してました。

1月から2月末まではまた1日1, 2時間の勉強に戻りました。この頃から物理を勉強し始め、東工大の化学の過去問を解き始めました。また、1月にはTOEICがあったのでその対策として英語を多めに勉強しました。

春休みはシンガポールに行ってたり自動車学校に通っていたりしたのであまり勉強できませんでした。勉強時間は1日1,2時間ぐらい。この頃は物理がやばいと思って主に物理を勉強していました。

5年4月~5年7月

4月から5月は新年度でドタバタしていたのと、あまりやる気が出なかったのとであまり勉強出来ませんでした。1日2,3時間ぐらいでした。

6月になって専攻科の入試があったあたりでそろそろ本気で勉強しなきゃと思い始めました。正直遅かったと思います。この頃合格発表の時に復活するということを心に決めてTwitterをやめました。翌月に筑波の入試が控えていたので、6月終わり頃からは筑波対策で数学しかしていませんでした。勉強時間は1日5時間ぐらいでした。 7月は筑波の試験まではずっと1日5時間ぐらい数学をしていました。

5年7月~受験

筑波の試験後、夏休みに入ってこのままではまずいと思い、1日10~12時間ぐらい勉強していました。

東工大の試験2週間前ぐらいに英語の過去問を初めて解いて、あまりの難しさにかなり焦ったのでそのあたりから英語を1日3~4時間していました。 このぐらいからはずっと過去問を解いていました。

各科目ごとの勉強法

数学

数学は基礎が大事だと思ったので、3年生までで使った教科書の問題をとりあえず1周解きました。教科書を1周終わった後は『編入数学過去問特訓』という本の問題を解きました。ひと通り出題される範囲が終わった後はわからなかった問題や印象に残った問題をもう1度解きました。あとは筑波と東工大の過去問を解きました。 東工大の数学は微積分と線形代数からの出題で、問題は割と易しめです。基礎ができていればおそらく解けます。数学は確実に取れるようにしたほうが良いと思います。

物理

物理は勉強を始めた時点でかなり頭から抜け落ちていて、一番心配な科目でした。最初の頃は『物理学基礎』という本をひと通りやっていましたが、だらだらやっていたせいかほとんど頭に残っていなかったので、『基礎物理学演習(1)』という本でもう一度やり直しました。その後、東工大の過去問を解きました。 『基礎物理学演習(1)』では力学、熱力学、波動をカバーできます。電磁気は学校の授業で使っていた『基礎電磁気学』という本で勉強をしました。 ただ式を覚えるだけでなく、どうしてそうなるのかということを理解し、ある程度自分で導出できるように勉強をしていました。 東工大の物理は難しいイメージがありますが、基礎的なことが出来ていれば大体の問題を解くことが出来ると思います。実際、教科書で見たような問題が多いです。

化学

化学系ではないので、独学でした。一番最初は、基礎固めとして高校化学用の簡単な参考書をひと通り解きました。その後、図書館の本やインターネットなどで調べながら東工大の化学の過去問を解きました。最初は問題の意味すらわからなかったものが、調べて解いているうちにわかるようになるのが案外楽しかったです。この過去問を調べて解くという方法でも割と多くの知識が身についたと思います。 東工大の化学は大学の内容で、範囲がものすごく広いので独学するのは結構辛いものがあります。なので、もし化学科などの受験生と知り合いであればその人に教えてもらうのも良いと思います。また化学の先生に聞きに行くのもよいでしょう。僕は化学科の知り合いもおらず、また化学の先生に聞きに行く勇気も無かったので完全に独学でした。 ノートは、あとから見返せるように問題文とそれに対する解答、自分なりの解説を書きました。こうすることで、解いていてわからない問題があったときに、過去のノートを見て解くということができます。また、理解の助けにもなると思います。

英語

筑波がTOEIC提出だったこともあり、あまり勉強していませんでした(完全に舐めていました)。通学時間や朝の授業が始まる前のちょっとした時間で単語を覚えたりしていました。また、筑波後は『速読英単語 必修編』で長文を速く読む練習をしていました。東工大の2週間前から『DUO3.0』を始め、試験前までに半分ぐらいまで終えました。  東工大の英語は語彙が難しいです。また、今年はそこまで長くありませんでしたが、長文を速く読む練習は必要だと思います。並べ替えの問題なんかもあるので、文法もちゃんとやりましょう。

試験

今年の試験の内容を以下に書きます。

 数学

  • 楕円球上での関数の最大値、最小値を求める
  • 変数変換をして二重積分
  • 文字の入った行列の固有値、対角化
  • いろいろ条件がある微分方程式

1問目で若干引っかかってヒヤッとしましたが多分正解できたと思います。4問目の微分方程式はあまり難しくは無いけれど場合分けが面倒くさかったです。

去年の問題と比べるとかなり難しくなっていましたが、例年並みの難易度だと思います。9~10割。

物理

  • 非慣性系から見た運動方程式とか軌跡とか
  • 円柱状導線・直線状導線の作る磁場、磁場中の電流が受ける力、相互インダクタンス、RL回路(交流)
  • 等温変化、自由膨張、エンタルピーが保存されることの証明

1問目はかなり面倒くさかったです。一部間に合いませんでした。2問目はなんとなく出来たような気がします。3問目の証明がかなり怪しい。解答欄がものすごく狭いので注意です。7~8割。

化学

  • 硫酸の製造法・特徴、硫酸の解離
  • イオン化エネルギー、電子配置、イオン結合性
  • エンタルピー
  • van der Waals の状態方程式
  • Lewis構造式、混成軌道、立体異性・キラリティ、原子間の結合長
  • 酢酸とメタノールの強さ、各種反応、Sn1, Sn2, E1, E2反応

化学は過去問でしか勉強をしていなかったので、1問目と3問目で撃沈しました。とりあえず拾えるところは頑張って拾いました。ただ、大問2つがほぼ白紙に近い状態だったので諦めかけてました。3割。

英語

  • 緑の石がどうのこうの
  • クラウドがどうのこうの

単語がむずい。英文が読めても内容把握が出来なかったりして辛かったです。同じ意味の単語を選ぶ問題はノリで答えたら半分以上ぐらい当たってたみたいです。5割。

面接

とてもフレンドリーな感じで話しやすく楽しかったです。口頭試問はありませんでした。質問は

  • 志望動機
  • 試験の出来
  • 卒研の内容
  • (志望動機と卒研の内容が違っていたので)どうしてその研究室に入ったのか
  • どうして志望動機の分野に興味を持ったのか
  • TOEICの点数
  • 留学する予定あるか
  • SuperConってうちの?成績はどうだった?

他にも聞かれたかもしれないけれどもう覚えてないです。あんまり合否には関係しなさそうだけど僕のように合格ラインギリギリだと考慮されているのかもしれません。

参考書

数学

新訂基礎数学

新訂基礎数学

 

 

新訂 微分積分 1

新訂 微分積分 1

 

 

微分積分2

微分積分2

 

 

新訂線形代数

新訂線形代数

 

 

『新訂 基礎数学』、『新訂 微分積分Ⅰ』、『新訂 微分積分Ⅱ』、『新訂 線形代数』(大日本図書)

3年生までの数学の教科書です。基礎固めとして例題と練習問題を全部解きました。

 

編入数学過去問特訓―入試問題による徹底演習

編入数学過去問特訓―入試問題による徹底演習

 

 

『編入数学過去問特訓』(聖文新社)

いろいろな大学の過去問が載っています。結構難しい問題も多く、ひと通りやれば力がつくと思います。

物理

基礎物理学演習 (1) (ライブラリ工学基礎物理学 (別巻=1))

基礎物理学演習 (1) (ライブラリ工学基礎物理学 (別巻=1))

 

 

『基礎物理学演習(1)』(サイエンス社

通称「黄色い本」。力学、波動、熱力学がよくまとまった本だと思います。ただし誤植が多いのでウェブ上に公開されている正誤表を見ながらこの本を使いましょう。

 

基礎電磁気学

基礎電磁気学

 

 

『基礎電磁気学 改訂版』(電気学会)

うちの電磁気の授業の教科書でした。もし違う本を教科書として持っているならそれを使うとよいでしょう。

化学

化学I・IIの新研究―理系大学受験

化学I・IIの新研究―理系大学受験

 

 

化学の新研究―理系大学受験

化学の新研究―理系大学受験

 

 

『化学Ⅰ・Ⅱの新研究』(三省堂

高校化学用の参考書ですが、大学の内容にも触れていて役に立ちます。これさえあれば東工大の過去問の6割ぐらい解けそうです。

僕は使っていませんが新しい本も出ていたみたいなので貼っておきます。

 

ハート基礎有機化学

ハート基礎有機化学

  • 作者: ハロルドハート,デービッド・J.ハート,レスリー・E.クレーン,Harold Hart,David J. Hart,Leslie E. Craine,秋葉欣哉,奥彬
  • 出版社/メーカー: 培風館
  • 発売日: 2002/12
  • メディア: 単行本
  • 購入: 3人 クリック: 5回
  • この商品を含むブログ (2件) を見る
 

 

『ハート基礎有機化学』(培風館)
有機化学の参考書です。本当は『マクマリー有機化学』が欲しかったのですが図書館に置いてなかったのでこれにしました。別にこれでなくても良いので有機化学の参考書は1冊あると良いと思います。

 


YAKU-TIK ~薬学まとめました~


「YAKU-TIK ~薬学まとめました~」
ウェブサイトですが。有機化学がまとまっていてとてもお世話になりました。物理化学もまとめられているようです。

 


役に立つ薬の情報〜専門薬学:薬・薬学・専門薬学・薬理学など


「役に立つ薬の情報~専門薬学」
こちらもウェブサイトです。ここも有機化学がまとめられていてお世話になりました。

英語

ALL IN ONE

ALL IN ONE

 

 

『ALL IN ONE』(Linkage Club)
3年生のころから使っている本です。単語もたくさん覚えられ、文法の解説も良いと思うのでお勧めです。

 

速読英単語 (1)必修編 [改訂第6版]

速読英単語 (1)必修編 [改訂第6版]

 

 

速読英単語(2)上級編 [改訂第3版]

速読英単語(2)上級編 [改訂第3版]

 

 

『速読英単語 必修編』(Z会出版)
長文を速く読む練習ができます。また、英単語もそれなりに覚えられます。僕はやっていませんが『速読英単語 上級編』もあります。

 

DUO 3.0

DUO 3.0

 

 

『DUO3.0』(アイシーピー)
言わずと知れた単語帳です。単語を覚えるならこれが一番いいのかなあと思います。

まとめ

以上が僕の受験体験記です。計画性の欠片もないこんな受験勉強で合格できたのは運だと思います。みなさんはちゃんと計画を立てて勉強して下さい。あと過去問は早めに一度解きましょう。

それと、受験校の合格発表や入学手続きの日にちもちゃんとしっかりとチェックしておきましょう。例えば東工大と筑波は一見併願するのに適していそうですが、筑波の入学手続きの締め切りが東工大の合格発表の前となるのでそのあたりが色々と大変になります。気をつけましょう。

受験勉強はとても大変で挫けそうにもなりますが、志望校目指して頑張りましょう!